実際に取り上げた内容の一部です。
  あくまでも個人的な見解であり、他の意見を否定する意図は全くありません。
  また、具体的な対応策の前で記述を止めているものもありますが、ご理解をお願い致します。
  
  
  ●あがり症の方いますか?
  
  理論で対策ができるかもしれません。じゃ、ちょっとシミュレーションを。
  まず、深呼吸からリラックスしてくださ〜い。
  力ぬいて、癒されるわぁ〜。
  胸の中に気持ち・心がありますか?確認してください。
  
  今度は、悲しい気持ちになって下さい。
  気持ちの質・種類がかわりました?
  
  じゃ、リラックスに戻って下さい、はい、深呼吸ですよ〜。
  
  今度は、びっくりしてみてください。
  前後?左右?上下?気持ちはどうですか?動きましたか?
  「上に動きました」 ですよね。
  
  また、リラックスに戻って下さい、はい、深呼吸ですよ〜
  今度は、緊張してみてください〜あなたの出番が近づいてきましたよ〜。
  気持ちの場所はどうですが?
  「上に動きました」 ですよね。
  肩はどうですか?
  「肩も上に上がってます」 ですよね。そして猫背のように前にでてますよね。
  
  これが理解で来たら、対策の一歩目
  「胸郭を開く」
  胸の真ん中に両手をあてて、胸をはりながら肩に向けて動かします。
  肩まできたらストップ!!!
  まい、そのまま!
  そのままで、驚いてみてください!!
  驚けないでしょ!!!
  緊張もできないでしょ?
  
  これでマスターと思ってしまうと、それを上回るプレッシャーがきたら簡単に崩されてしまいます。
  
  この後、具体的な対応策
  
  
  
  ●「二人でしゃべってる時は大丈夫なんですが、一人しゃべりになると何かしゃべりにくくて、読んじゃう感じになっちゃうんですよね。」
  
  実は、あることに注意すれば、一人しゃべりと二人しゃべりは同じなんです。
  まず、今二人でしゃべってますよね、無意識で相手の存在や距離を感じています。
  距離が遠くの人になっても無意識に距離をあわせて話します。
  近くの人なら「この方」、離れると「あの方」と選ぶ言葉が変わるのと同じですよね。
  
  距離感は無意識なので、まずこれを意識してみましょう!
  この人に言葉を届ける!という意識。これだけで伝える力が変わります。
  
  で、言葉の進路なんですが、口からまっすぐ引いたラインから、下がっていく人が大半です。
  そうできてますから。下がるラインは実は明るくないんです。
  これをライン上、つまり真っ直ぐに相手に送る。相手の存在・距離・真っ直ぐ届ける!意識するだけで印象は変わるかもしれません。
  
  実は一人しゃべりでもこれをやればいいんです、むしろより意識すべきです。
  具体的に相手がいないので、距離感や存在の意識がないんですよね。
  空想でもいいし、ポスターやぬいぐるみでもペンケースでもいいですから対象をまず意識すること。
  
  さらに、それを顔と思うだけでなく、何かの模様をみつけて「これが左目・これが右目」と思って、目をみて話せばいいんです。顔を見るよりも目を見る。目を見た方が、言葉の力が強くなるケースが多いです。
  
  この後、具体的な対応策
  
  
  
  ●「あ・え・い・う・え・お・あ・お」の練習は危険?
  
  <あくまでも私見です>
  結論から言えば、きちんとやれば効果的。そうでないと超危険なケースも。
  このトレーニングは口の形を整えるため、とよく耳にしますが・・・。
  
  この練習で「大きく口をあけましょう」というパターンを見かけます。
  実際に大きく口をあけて話すアナウンサーはいません。ポイントは口を大きくあける理由を理解しているか?
  日常会話は普段の滑舌力で十分ですが、ボイトレで身につけようとする口の周りの筋力や俊敏性・可動域などのパフォーマンスレベルは全く別物です。
  まずは「口の周りに筋肉があること・動いていることの確認・意識、そして動きの活性化のために大げさに動かしましょう!その理由で口を大きめにあける。」
  
  筋肉への意識があまりない段階で口の形をといわれても無理があります。
  口を大きくあけ過ぎている方も少なくありません。
  
  口の形を整える意識が強すぎるために起こりがちな副作用
  ●喋る速度が遅くなっているが気づいていない。
  喋る速度を無視して、口の形が整えられる速度で話す・練習してしまう、つまり口の形づくりに気を取られ過ぎて、その遅めの速度が癖になってしまっているケースをみかけます。
  
  ●口が開き気味の傾向が
  例えば「あ」という音は縦方向に開きます。開く幅の正解が0→100とすると、開く意識と癖の為に20→110、それ以上にずれている方を見かけます。「く」という音は縦方向に閉じますが、閉じずに唇とその周りが開く傾向の方も見かけます。
  
  ●リズム感がバラバラになってしまう。
  得意な口の形と苦手な形で、テンポが変わる方がいます。独特のリズムとも言えますが、癖だとも言えます。リズムの癖は割と厄介になることも多いので注意したいところです。例えば、語尾が微妙に早くなる・消えがちになるなども厄介な癖になる可能性があります。
  
  
  ★口周りの筋力や可動域は大切ですが、レベル100の滑舌をしたければ、滑舌力はレベル130を目指してください、余裕は必ず必要です。なので大げさに口をあける練習も効果的です。(厳密には、レベルが上がってくると口の周りだけでなく、舌・口の中も超重要です。)
  
  ★最重要チェックポイントとして
  どんな練習をしたとしても、最後は必ず通常の状態を確認して終わる。少しでも力がはいっていると癖として残ります。続けていくと恐ろしい癖が染みついているケースもあります。
  
  
  
  ●話題と距離感
  
  例:「いい天気」と関連する言葉の距離感
  
     <<いい天気>>「洗濯」
     「布団  「散歩」      「週末の運動会」
  
  A:久しぶりにいい天気ですね。
  B:まとめて洗濯できてすっきりしました。
  A:散歩も気持ちよかったですね〜(散歩で見つけた光景を話す予定だったが・・・)。
  
  B:あ〜!週末の運動会の日も天気いいみたいですね。
  A:そうなんですね。
  B:場所取りどうします?
  A:うちは夜明けから行きますよ。
  B:そうなんですか。
  
  A:ところで散歩なんですが!!・・・・とは戻れない=散歩ネタはボツ
  
  話題が中距離以上にとんでしまうと、引き返しにくい。
  近距離(この場合:散歩)にいいネタがあった場合、ネタをつぶす可能性。これがインタビューだったら、おいしいネタを飛ばしてしまうかも。
  近距離付近にもうネタはなさそう!を感じてから、中距離以上に転回できれば・・・。
  
  この後、具体的な対応策
  
  
  
  ●意味を理解して気持ちで話す
  
  いい慣れたフレーズなどで流れ作業になっているケースをしばしば見かけます。
  
  どこのコンビニという訳ではないのですが、「いらっしゃいませ・ありがとうございました」等の接客言葉、私はその日初めてでも、店員さんは何十回数も使っているからか、あまりにも作業的に聞こえるケース
  どこのファミレスという訳ではないのですが、「オーダーを繰り返します」やその後のあまりにも事務的すぎる言い方
  どこの放送局のどの番組という訳ではないのですが、リクエストメールのアドレス等を「いつものフレーズをまた言ってま〜す」ぽく、流しているように聞こえてしまう。このアドレス等は、すでに知っているリスナーには無用の情報であり、知らないリスナーへ届ける情報、しっかり伝えます!という意志が本来は特に伴うはず。
  
  すべて・・・その意味を理解せず、流れ作業=やっつけになっているから!意味の理解や伝える意識が薄れているかも知れません。
  
  要注意:「意味を理解する」と「大袈裟に話す」は、ま〜〜〜〜たく別です。ポイントは、意味を理解していれば大丈夫ということ。
  
  決して「うまく話そう」としないこと!「余計なことをすると実はヘタになる」ことが多いんです。
  意味をしっかり理解するだけでok! いや だけがok!!!
  余計なお世話・たくらみは、ヘタになります!!!!!
  
  この後、具体例や対策の話をしました。
  
  
  
  
    
      
        | ●母音をしっかり鳴らしましょう 
 声の印象の7〜8割は母音の響きで決まる!(声帯医学博士談)
 
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        | 「ん」以外の音は母音で終わります。語尾や行間の余韻は母音の残音のようなもの。切れ味は「子音」、
 表情や深みなどは「母音」が大きな役割を果たしています。母音の質を上げれば、声の表情は大きく変わります。
 
 母音はそれぞれ鳴るべき位置・(=ベストポジション)があります。ベストポジションからはずれるほど音が濁ります。
 母音を適切な位置で鳴らすことで、濁りのない、表情や余韻がある声が出る様にしていきましょう。
 
 これから取り組むの練習の時だけ母音のベストポジションを意識してください。それ以外は母音を意識しなくて結構です。大丈夫、この練習で母音がベストポジションで鳴っていれば意識しなくても自動的に発動するので、常にいい母音が鳴ります。
 
 具体的な練習で、15分程度で参加者全員ベストポジションを把握されました。後は癖づけるための反復です。
 
 
 参考:図2の母音三角の形において、「ウ」位置が少し前、「オ」の上当たりに書かれているものもあります。
 比較的(20年以上?)前のものに多く見かけますが、私はアナウンスの進化を表す一例と捉えています。
 
 時期的に、口腔(口の中)の奥を広げることが意識され始めるよりも前と重なります。
 最初から図の「ウ」が奥過ぎて厳しい場合は、まず「オ」の上あたりで「ウ」を鳴らすことから始めても十分効果は期待できます。
 
 
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  ●テンポよく話す
  
  テンポよく!と言われ・・やってしまいがちなこと
  1:スピードをあげる  2:声をはる・強くする  3:やたら元気に話す  これらはNG
  
  テンポがいいの反対・・・テンポが悪いとよく似たイメージ
  1:ダラダラしている  2:話が長い  3:間延びしている等
  
  ●ポイント1
  「あってもなくてもいいモノは、いらない!」
  
  SNSへの書き込みを思い出して下さい。なるべくシンプルに精査していないですか?
  精査していないものは、余計な言葉が多く、長文でダラダラで意味が分かりにくくて途中で放棄!されることも。
  
  話すときも、全く同じです。
  「あってもなくてもいいモノがあると邪魔!!」なんです。
  
  たくさん喋ったから上出来と勘違いする方もいますが、大間違いで、同じ内容をより少ない言葉数で話す方が上手です。わかりやすい=伝わりやすいから
  
  ●ポイント2
  「段落や改行・間(ま)のイメージ」
  これもSNSと同じ。レイアウトや改行は重要。 
  
  まったく同じ文章で、
  @3分間で、きちんと改行の意識を持ち、5段落で話した。
  A3分間で、改行もなく1段落で話した。
  @は段落が聞き手に「転換や変化与え」テンポがいい  Aは途中からダラダラ
  
  すぐにできないかもしれませんが、意識することが大切!
  
  
  
  
  ●自覚ある腹式呼吸は効果大?
  
  呼吸は大きく3種類「腹式呼吸」「肺式呼吸」「肩呼吸」
  あなたの呼吸法をチェックしてみましょうか?
  普通の声量・高さで「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」と言ってみてください。肺の中にある空気が出てきますが、
  
  @肺の上から吸い上げている感じ?
  A肺の下から押し上げてくる感じ?
  @は肺呼吸 Aは腹式呼吸です。
  
  @でも現段階ではな〜んにも問題ありません。
  テキストなどでは「お腹を膨らませながら息を吸って、凹ませながら吐く」をよく見かけますが、何より大切なのは腹筋を感じる事!最初は感じるだけでokです。逆に感じていないと本当の腹式呼吸にはなりません。
  
  腹筋を「意識的に使い」横隔膜を上下させて肺の空気をコントロールする!
  
  腹筋を意識することはとても大切です。
  ヒント:めちゃくちゃ膨らみにくい風船を「お腹を意識して一生懸命膨らませる」イメージをしてみてください。
  お腹に感じませんか?感じるでしょ?それが腹筋です。この腹筋が働いてる自覚、これが腹式の一歩目です。
  
  ちなみにこのトレーニングをすると「お腹を膨らませながら息を吸って、凹ませながら吐く」の「凹ませながら吐く」が逆の人もいます。私もそうです。強い息・パワーある息を使うMCなどは、後者の方が的確な息を得やすいケースもあります。
  自分はどうなのか?確認もお勧めです